取り急ぎ、ありがとうございました
こんにちは。実行委員の小林拓矢です。
ご挨拶が遅れましたが、5月25日の出版フリーランス・デモにご参加いただきありがとうございました。
心配だった天気も特に悪くなく、ほどよい天気の中で神田神保町を歩けたことは幸いです。
当日は55名から60名程度の方にご参加いただき、誠にありがたく思っております。また賛同頂きました個人・団体の皆様にも、感謝します。他にも現場やネットなどでご声援いただけた皆様にも御礼申し上げます。
また当日や事前にカンパを求めましたが、快くカンパに応じていただけたことには、深く感謝します。
近く総括会議を行い、総括文を公表しますが、取り急ぎご挨拶をさせていただきます。
なお、当日の様子はかめよん様により、写真がアップされております。
ご覧いただけますと幸いです。
http://www.mkimpo.com/diary/2010/freelance_demo_10-05-25.html
また田中龍作様のブログでも取り上げられております。
http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/151111387.html
ありがとうございます。
独立系市民メディアourplanet-tvでも紹介されています。
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/533
ありがとうございます。
賛同署名を頂きました
(敬称略)
- 田中瑞穂(全労連・全国一般東京地本 法律会計特許一般労働組合代々木分会。分会委員)
- 労組ジーケーアイ http://gkipress.com(ホームページ) http://gkipress.blog42.fc2.com(ブログ)
- 匿名
- 正木俊行(出版ネッツ)
- 匿名
- 林田力(『東急不動産だまし売り裁判』著者)http://www51.tok2.com/home/hayariki/
- 高野聡(メディアアクティヴィスト)
いよいよ25日18時、出版フリーランス・デモ!
いよいよ5月25日(火)18時00分の出版フリーランス・デモが迫ってきました。告知を簡潔に再掲します。
出版フリーランス・デモ概要
実施日 2010年5月25日(火)
時間 集合 18時00分 デモ出発 18時40分 懇親会 20時00分
出発地点 東京都千代田区 西神田公園(地下鉄神保町駅、JR水道橋駅下車)
デモコース 西神田公園→専大通り→専大前交差点→靖国通り→神保町交差点→白山通り→すずらん通り→三省堂本店前→錦華公園
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主催 出版フリーランス・デモ実行委員会
連絡先 出版フリーランス・デモ事務局 080-4366-3070
e-mail;freedemo.kobayashi@gmail.com
賛同募集
現在、賛同者、賛同団体を募集中です!
【賛同フォーム】
このフォームをメールにコピー&ペーストし、記入の上freedemo.kobayashi@gmail.comに送って下さい。
私は、5・25出版フリーランス・デモに賛同します。
※以下[ ]内は、該当するものに○をしてください。
○お名前( )[ペンネーム・本名][団体・個人][公表:可・不可]
○職能・肩書もしくは所属( )
○ホームページやブログのURL(あれば):
○連絡先(公表しません)
mail:
住所[自宅・事務所]:
電話[自宅・事務所・携帯]:
※賛同金は特に不要です。当日カンパを集めますので、デモへの参加をよろしくお願いします。
ご賛同いただいた方のお名前を当実行委員会で運営する「出版フリーランス・デモ」の公式ブログ(http://d.hatena.ne.jp/freedemo/)に記載させていただきます。
フライヤー(ちらし)
呼びかけ文
「出版不況」と呼ばれる今日。大手の雑誌がバタバタと潰れ、単行本も(一部を除いて)全然売れず、近所の本屋は次から次へと店じまい……そんな悲惨な状況は、今やよく知られるところです。
ただ一方、そうした中、これまで出版業界の土台や、文化としての多様化を支えてきた、いわゆる「フリーランス」の人たちの中に、今や生活の危機に瀕している人さえいる現実を、はたしてみなさんはご存知でしょうか?
ライター、編集者、カメラマン、イラストレーター、デザイナーなどに限らず、流通や販売でも多くの人たちが「フリーランス」もしくは「非正規」として働いています。そうした人たちにとって、出版不況の影響は「正社員」以上に深刻。ギャラの遅配や不払いなどの問題が実際に頻発し、出版フリーランスの職能組合にも数多くの相談が寄せられています。ところが、そうした実態が当の出版を含めたマスメディアで報じられることは、ほとんどありません。
ならばこそ、今こそ私たち「出版フリーランス」が一度まとまって声を上げるべきなのではないか――そんな思いから、このほど街頭での「デモ」を企画しました。場所は東京、それも「出版文化」の象徴ともいわれる神田・神保町に結集のうえ、みんなで声を上げようと考えた次第です。
今や誰もが「メディア」になれる時代です。そんな時代だからこそ、「出版」の発信地で「出版フリーランス」が直面する問題と生の声を、関心のある多くの仲間たちとともに訴えたいと考えました。
ぜひともご参加ください!
プレスリリースが出ました
http://www.labornetjp.org/news/2010/1274573207495staff01
レイバーネットにこのデモのプレスリリースが出ています。報道関係者のみなさまはこちらをご覧いただければと思います。
フリーライターの厳しさ
http://tsurumitext.seesaa.net/
鶴見済さんが、フリーライターの編集部からの扱いの酷さを書いている。
しかもこの世界には「悪いしきたり」があって、仕事の条件など、すべてが曖昧な口約束で成り立っているのだ。例えば仕事を受けてもギャラの話はまずしてもらえない。原稿料がいくらかわかるのは、仕事が終わり請求書を送る時、あるいは口座に振り込まれた時なのだ(註1)。つまり、自分がいくら貰えるのかわからないまま、打ち合わせ、取材をし、原稿を書き、直し、時には全部書き直させられたりしているのだ。
しかも400字1枚3〜4000円程度の原稿料など、時給に換算したら最低時給を下回ることがほとんどなんじゃないか?
これに関しては、同様な経験を私もしている。口約束で決められた、基準のまったく無い原稿料は、執筆後、いや雑誌発売後ずいぶん経ってから口座振込で送られる。
かつて白土三平という漫画家が、原稿料の小切手と引換でないと編集者に原稿を渡さないとしていたことがあったと聞いたが、分からなくもない。
しかも鶴見さんの言うように、400字4000円の原稿料の仕事の場合、取材などを含めると完全に最低賃金を割っている。私が今年の年明け頃に某週刊誌に書いた記事では、前年の3月から取材を開始し、断続的ではありながらも何回も取材した。そしてたった2ページ。その間他社の仕事もしていたが、この記事に費やした時間と原稿料を考えると、おそらく時給200円程度ではないか。
だからといって「原稿料が安い」と逆らうことはできない。
けれどもフリーライターは、仕事がなくなる恐怖と戦う、弱い立場にいる。編集者に「こいつに頼むのは面倒くさい」と思われないように、事を荒立てないのが普通である。こうして会社側に都合のいいこの「悪いしきたり」は、恐らく何十年も温存されている(註3)。
これはライターに限らず、カメラマン、イラストレーター、フリー編集者、デザイナー、校正者など、出版フリーランスに共通して言えることだ(註4)。
編集者に対して、逆らうことは絶対に許されない。偉そうな編集者にも、とりあえず媚の一つも売らなくてはならない。現在はその会社を辞めているから書けるのだが、ある会社に一人の中年編集者がおり、ちょっとの仕事でも国会図書館に足を運ばせた。さすがに経費は出たものの手当は出なかった。よく美味しい食べ物をご馳走してもらえたが、そもそもにその金額は会社の経費であり、本人は懐を傷めない。そんなことをしてくれるのなら原稿を発注してくれと思った。一種の奴隷労働状態である。
パワハラもさんざん受けた。向こうは意識がないだろうが、年中暴言を吐かれ、見下されていた。正直安い原稿料でも仕事がもらえるから気持ちを押さえ込んでいた。その編集者が会社を辞めると聞き、ほっとしたものだった。
編集者と執筆者の力関係は、見えない権力関係にある。絶対に逆らうことはできず、何かトラブルがあっても事を荒立てる訳にはいかない。
もちろん出版業界のフリーランスにも労働組合はあり、そこでトラブル相談は行われている。が、現実に発生したトラブルの全てが持ち込まれているとは言えず、まだまだ200名程度の組合なので、出版業界のフリーの中では組合員は少数派である。
私は編集者の前では礼儀正しく、穏やかにしている。同業者の間では「いい人すぎる」と言われている。しかしそんな私でも、編集者が「権力関係」を振りかざしてきたときには、心が折れる。抵抗する勇気はない。「要は、勇気がないんでしょ?」と言われればそれまでだが、人間関係を損ねないこと=仕事を失わないようにすること、のために、無駄な精神力を使ってしまう。
一部ジャーナリズム系メディアではトヨタの労働環境の問題が取り上げられることが多い。しかし、出版フリーランスの労働環境を見ると、まだトヨタの期間工の方がいいのではないか、とさえ思えてきた。
出版業界での前近代的なフリーランスの扱われ方は、何とか改善しないといけない。
介護・IT・自動車・家電など、様々な業界の労働問題が取り上げられている。だが一番ひどいのは、出版業界だ。
(小林拓矢)
追記 上記文章について、実行委員の渡部真さんより激励文がきました。twitter上できたものなので、コピペでまとめて整形して転載します。
http://twitter.com/craft_box
少し長いけど、バブル世代のオヤジの戯言と思わず、まぁ編集者からライターへの注文くらいの感じで、ちょっと聞いておくれ。
出版(メディア全般)業界が奴隷労働体質を前提になりたっている構造であることは、20年前から問題提起してきたし、僕が出版フリデに賛同するのも、そのことが出版不況の中で若者により厳しい状況を作り出しているからね。
だから、今回のブログで書かれていることの気持ちはよく分かる。よく分けるけども、あれを実行委員の一人の個人的心情の吐露としてブログにアップするのは、大いに違和感があるんだ。
なぜなら、一人称で書いているあの文章には、ジャーナリストとして、あるいはライターとしての客観性が担保されているように読み取れないからだと思う。赤木氏が同じようなことを書く。それは個人のブログでやるから別にいい。
僕だってブログで個人的心情は吐露しているからね。でも、それが「出版フリデのブログ」という公的メディアに掲載する文章だとすると、それはちょっと違うと思うんだ。たしかに、業界の構造に問題はあるよ。
だけどもあの文章には、そうした業界構造のマイナス的要因しか言及せず、検証作業もしていないし、あくまでも印象的な問題点に対して、「ただただ無抵抗でいる存在」の「か細き声」しか書かれていない。
あのね、僕はあの文章を削除しろって言ってる訳じゃないんだ。何度も言うけども、僕は小林くんの「結婚させろ!」に大いなる共感をしているからこそ、出版フリデに参加している訳だから、個人的心情の吐露は大歓迎。
若い人が、個人的な心情を吐露することは勇気がいると思うし、それをベテランたちが正面から受け止めることは、社会の一つの作業として極めて重要なことだと思うんだよ。でも、そろそろもう小林くんの立場では卒業しないと。
少し厳しいことを言うかもしれないけど、僕は小林くんに、そんな所に留まっていてほしくないんだ。そんな所というのは、赤木的立ち位置と言い換えてもいい。問題のある構造に対して文句を言う気持ちは分かる。
時には正直に心情吐露することもいい。でも、いつでもそんなんじゃ成長がないし社会から受け入れられない。だって、こんな出版業界でも、したたかに、しなやかに、強く、そして前向きに生きている若い人は、たくさんいるから。
そういうチャンスはあるはずだし、そういうチャンスをつかみ、そこでのし上がりたい、そこで自分の居場所を作りたいと考えたからこそ、小林くんはこの業界に入ってきたんでしょ? だったら、文句ばかりじゃ駄目だ。
たしかに構造的問題が多いし、その問題を含めて大きな変革期・転換期にあることは間違いない。でも、そこに愚痴をこぼすだけじゃなく、もっと積極的に構造変革の中で、自分の都合いい構造を作り上げる立場になってほしい。
そのためには、「出版フリデの実行委員であり代表者の一人」としての文章として、ああいう「他人のせいにしたいという本音」を書くだけではなく、もっと積極的に構造の問題点をあぶり出し、変革期の中で、自分が取り上げた問題点を改善するための具体的な方法論まで言及すべきじゃないかな? そこまで論理的じゃなくても構わないから、せめて、出版フリデに参加する小林くんと同世代の人たちに、少しでも明るい光や道筋が見えるような、そんな素敵な文章を小林くんに書いてほしいと思うんだよ。そのために、小林くんには社会学ていう武器があるし、文章を書いて発表するという大切な空間を得ていると思うんだ。
僕は、出版フリデが、同じような「何となく不満を持った人たち」「構造的問題に苦しんでる人たち」にとって、最初の一歩となるような行動になってほしいと思っている。だからこそ、若者なりの前向きさが欲しいんだね。
この業界は、決して悪いだけじゃない、良いことだってたくさんあるはず。そして、そんな業界で生きていくのは、僕にとって楽しいんだと確信しているし、小林くんもそんな良さが共感できると思ってる。
ここまで来て読み返すと、同じようなことをクドクドと書き続けてるなぁ(苦笑)。ということで、ここまでにしておくけど、ま、そんな感じで期待してるんで、よろしくね。(了)
(渡部真)
これには後日返答します。
(小林拓矢)